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Makoto Ando Explains Why He Chooses Lumix

Ando Makoto

 

 

動画というネイチャーフォトグラフィーの新たな広がりを確信させる表現手段。撮影機材以外に持たなければならない道具や荷物が多い、ワイルドライフ撮影における軽量コンパクトでタフという概念。そして作品は高解像を要求される時代。これらの要求を高次元で満たす機材としてLUMIXGH5とLEICA DG SUMMILUX 12mm/F1.4ASPHとLEICA DG VARIO-ELMAR100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.Sを持って3月のアラスカと6月の北海道で撮影を行った。

アラスカではレンズのチョイスからわかるようにフェアバンクス周辺でのオーロラの撮影をメインで行う。通い出して気づけば16年目のアラスカだ。何度撮影しても飽きる事のないオーロラ。それは同じオーロラの光がないこともさることながら、オーロラの撮影そのものが決して簡単に済む露出設定や構図構成ではないからだ。また被写体任せの何がでて来るかわからない確率の高くないまさにネイチャーフォトの世界。

 

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オーロラの規模や明るさのレベルによって目まぐるしく変わる露出設定はいわゆるオーロラ爆発やブレークでピークを極める。ものの2, 3秒で露出や激しく動くオーロラによってISOやシャッタースピードはもちろん、構図すら大幅に変わっていくのだ。それがオーロラ撮影の醍醐味でもあるのだが。めったに遭遇できないオーロラ爆発なら誰もがなんとか撮影をものにしておきたいと思うのは当然のことだ。アラスカという果てしなく遠く、非日常の土地でのさらに非日常の世界であるオーロラ撮影。撮影ギアをどうするかは本当に真剣に悩むカメラマンの苦悩と幸せである。

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GH5とLEICA DG SUMMILUX 12mm/F1.4ASPHの組み合わせは一言で言うならば、素晴らしかった。まず言いたいのは圧倒的に撮影ストレスや手間が少ないこと。12mm/F1.4の解放[ドブ1] での高解像度は定評があるが、10年前のオーロラ撮影と2018年現在の撮影では高ISOの解像度とノイズ低減が圧倒的に進化した恩恵に合わせてF2.8開放の広角レンズに対してF1.4をF2まで贅沢に絞り込み、星空の高解像度はもちろん、先に述べた高ISOを組み合わせてF2.8解放レンズでの通常シャッタースピードを10秒とするとF2に絞った状態でなんと2秒や3秒での撮影ができる。これは長時間露出に比べてオーロラのカーテンやフレアの先端や光のグラディーションをシャープに捉える撮影が今では可能になったことを意味する。

 

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またオーロラをバックに自撮りの写真を見てもらえばわかるが、人間や動物といった固定の難しい被写体にもシャッタースピードを速くできれば星空やオーロラとのコラボレーションも容易だということ。特にカメラに携わった者なら世界の誰でも知っているLUMIX Gシリーズ専用設計のLEICA Lensの威力はオーロラハンターにも写真の仕上がりにこの上ない満足と自信を与えてくれるはずだ。ボディとレンズのコンパクトさは三脚ごと動く機動性やレンズやボディ操作系のシンプルさも貢献してただでさえストレスの多い夜の撮影を楽にしてくれることも重要なポイントだろう。一人ぼっちでアラスカの原野で夜空を自由に舞うオーロラを眺めながら、LUMIXの可能性と夢を想う。

 

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舞台はアラスカから北海道。新緑の爆発の季節はエゾフクロウ(Ural owl)の新しい命が萌ゆる季節でもある。通常野鳥撮影は500mmや600mmの超望遠大型レンズと大型三脚が定番と思われているが、可能性を追求し写真そのものよりネイチャーの世界をいかに的確に表現するネイチャーフォトグラファーたちは決して上記の装備にこだわらない。やはり足場や視界の悪い現場での機動力。これは大きな撮影の考え方や撮影哲学の違いにも関連するが、LUMIXのストーリーとして紹介させてもらう。

GH5とLEICA DG VARIO-ELMAR100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.の組み合わせで東北海道の道のない森での撮影に挑んだ。エゾフクロウの雛が2羽ならんで枝に留まっている絶好の状態を見つける。しかし、雛はときどき動きまわることから体の向きが逆になったり、枝や葉の陰になったりと三脚で一か所固定では厳しい状況の撮影現場だった。しかし先に述べた大きなレンズやカメラボディ、大型三脚はいちいち動かすのが面倒。今回のLUMIXの組み合わせで三脚なしの手持ちで挑む。

 

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新たなAFシステムをもってエゾフクロウの雛への高精度と高速性を兼ね備えたAFシステムの搭載意義を確かな手ごたえとして感じることができたのはもちろん、B.I.S(ボディ内手振れ補正)の5段分の補正効果も素晴らしい結果をもたらせてくれた。手振れロックの威力も固定アングルでエゾフクロウの雛を手持ちで動画撮影する際には大きな効果を実感できた。三脚やジンバルなしでの映像のゆらぎに大きな違和感を感じないのだ。また手持ちで最大400mmのレンズを自由に森を動きながらベストなアングルから素早く正確に撮影ができること。これは女性や体力の落ちてきた年配者はもちろん機動力を重視するカメラマンにとって撮影形態の大きな転機となる可能性を持っているといえるだろう。もちろん私もそのうちの一人である。
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