Photo Stories

ハワイ -世界の絶滅危惧種の宝庫-

ハワイは「世界の絶滅危惧種の宝庫」と称されています。アメリカのthe US Fish & Wildlife Service機関により、現在ハワイでは419種類の植物と動物が危険にさらされている動植物として挙げられています。(内、356種類は植物、63種 類が動物)。世界中の他のどの地よりも多くの絶滅危機種が、ハワイの1平方マイルの中に存在している換算になります。ハワイ群島は、一番近い大陸にあるカ リフォルニアから最短距離でも約3900kmも離れており、そのことが何千種類ものユニークな植物・昆虫・鳥・動物そして海洋生物の進化を長年に渡り導い てきたと推定されています。

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ハワイモンクアザラシは世界で最も絶滅の危機に瀕している海洋哺乳動物で、年々減少していまし た。19世紀、アザラシから取れる油脂や皮の為に多くが殺され、そして現在は人間の配慮のない行動で、釣り糸や釣りネットに絡まり病気に感染する危険にさ らされています。またハワイ語で「ホヌ」と呼ばれるアオウミガメも、多くが病気になり絶滅危惧種に分類され保護の対象となっています。2010年にハワイ 州はモンクアザラシやカメなどの絶滅危惧種を守る法律を設定。1960年代・70年代前半でほぼ絶滅しかけていたアオウミガメは、州法の影響で復活を遂げ 今ではハワイの島々の様々な海岸で見かけることが出来るまでになりました。

一方モンクアザラシは劇的な増加はみられませんでした。しかし1990年代にハワイの主なる島で、およそ150~200頭のモンクアザラシが育っているこ とが確認され、この数はハワイの無人島など含む全ての島々のアザラシの生息数の10%を占める数となりました。その数は主要となる島々で毎年7%の割合で 増え続け、絶滅に瀕していた頃と比べると画期的な復活となっていますが、ハワイ諸島北西の無人島に生息している数は増加していないのが現状です。クラーク リトルは過去6年間にわたってハワイアオウミガメの写真を撮り続け、浅瀬の波打ち際でカメの姿をカメラに収めています。

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2011年、彼の撮影した「フライング ホヌ」がネイチャーズベストフォトグラフィー、ウィンランドスミスライス・インターナショナル・アワードの絶滅危惧種部門に選ばれ、その作品はワシントンDCにあるスミソニアン国立自然史博物館に6か月間展示されました。

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Q&A

波の写真家として名を馳せているクラーク氏ですが、カメの写真を撮り始めたきっかけは?

ノー スショアは9月から4~5月までが波が大きくピーク時となります。それ以外の時期はオフシーズンとなり、数か月間の間は波がない状態が続きます。ある夏の 日、波のないノースショアで退屈な時間があったので、カメラを手に海に潜り探究を始めました。そんな時数匹のカメが目に入りました。カメたちは岩やサンゴ にある草を食べ泳ぎ、その姿に魅了された私も一緒に泳ぎながらシャッターを切りました。しばらくカメと一緒に過ごす日々を過ごしているうちに素晴らしい写 真作品群が出来上がりました。


クラーク氏の作品の何枚かではカメがとても岸に近い浅瀬の岩付近で撮られていますがどのように撮影されているのですか。危険ではないですか。

波 とカメは浅瀬で撮影したため、私は腕や体を保護するために手袋やウェットスーツを着用しています。カメにとっても浅瀬の岩場近くやショアブレーク(岸近く で崩れる波)のそばに来ることは危険ですが、カメの好む海水草はこうした危険区域に多く生育しています。ホヌはとても頭がよく波の動きをよく理解してお り、波からどのタイミングで抜け出すかを知っているようです。
これらの写真はホヌがショアブレークぎりぎりのタイミングにいるところを撮影したものです。時にホヌは抜け出すタイミングを逃し岩に叩きつけられることもありますが非常に頑丈な甲羅を持っていますので、すぐに次のタイミングで泳ぎ去っていきます。


カメにどのように接近するのですか。

絶滅危惧種であ るので私からは接近しません。カメから私に近づいてくるのを待つのです。波の外側で私は待ちます。カメは周りを警戒せず食べることに集中しているので私が そばにいてもあまり気にしません。以前はよく緑色のサーフ用のパンツを履いてカメの撮影に行きましたが、彼らは私のパンツを食べ物だと思ったのかじっと見 ていました。それ以降、緑のパンツは履かない様にしています。


ノースショアのカメの数が増えたことを実感しますか。

はい。カメが急激に減少し始めた1970年代から私はずっとノースショアにいますが、子供時代からサーフィンしている時にもカメを見たことはめったにありませんでした。今は幸いにもあちこちで出会うことが出来るようになりました。


ネイチャーズベストフォトグラフィーで絶滅危惧種の賞を受賞したことをどう思いますか。

名誉ある賞をい ただき、スミソニアン国立自然史博物館での受賞式に参加できたことは決して忘れられない光栄な出来事でした。スミソニアンが私の作品を表紙にカレンダーを 作成し、新聞社、マガジン、テレビ番組などで広く取り上げていただいたことは素晴らしい経験となり私のキャリアにおいて大きなターニングポイントとなりま した。


モンクアザラシについてはいかがですか。波の中やビーチで見かけることはありますか。

波の中では見ませんね。泳いでいるところかビーチで日の光を浴びている姿をたまに見かけることはあります。モンクアザラシはあまり撮影する機会がなく、作品も数枚あるくらいです。彼らはカメよりもかなり大きく人が近づくことを好まないのです。

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今年クラークリトルは絶滅危惧種のハワイアオウミガメ13作品からなる2014 タートルカレンダーを出版。ハワイオアフ島のノースショアに位置するハレイワにクラークリトル・ギャラリーがあります。ハワイへ行った際には是非お立ち寄 りください。クラークの作品は以下からご覧になれます。 http://www.clarklittle.com

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